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令和3年 第三回中央区議会定例会 (9月24日)
議事録
立憲民主党新風会の梶谷優香です。令和三年第三回中央区議会定例会に当たり、通告書に従い、質問をさせていただきます。なお、再質問をあらかじめ留保させていただきます。
初めに、災害・防災対策についてお伺いします。
以前より、新型コロナウイルス感染症拡大防止等の観点から、避難所における三密を避ける等の対策として、可能な限り多くの避難所を確保するために、ホテルの活用について質問をさせていただいております。観光庁が行った調査でリストに掲載された全てのホテルと連絡を取り、どういった方を受け入れるか、一泊の金額、具体的な条件面も含めて、最終的に調整を行っていると聞いておりました。そして、令和三年六月一日、避難所における生活環境の改善及び新型コロナウイルス感染症対策として、要配慮者の自宅が被災し、一定期間避難所での生活が必要となった区民等を対象に、より多くの避難場所を確保するために、ホテル事業者と協定の締結をしたことが報告されました。
実際に災害が起きた際、どれくらいの要配慮者の方が避難されるか分かりません。要配慮者の中でも、優先順位、どのように振り分けるかなど、避難所からホテル避難へのマニュアル作成が大切になってきます。
今回のホテル事業者との協定締結における調整で難航した点、そして今後の課題について教えてください。
東日本大震災を機に、設置台数が増えてきている災害ベンダー機は、平時は通常の自動販売機として飲料を販売しておりますが、災害時、停電やライフラインの復旧、救援物資が到着するまでの間、無償で飲料を提供できる緊急のライフラインとして活躍する自動販売機です。震災など緊急事態が発生した場合、例えばオフィス、工場、マンションや学校、病院、公共施設といった被災者の避難場所となる可能性がある場所等で自動販売機に収容されている飲料を飲むことが可能となり、緊急時のライフラインとして活躍します。自動販売機の各社が、様々な災害救援型自動販売機を取り入れております。その中には、自治体の大規模災害時に備えた飲料水保管の負担軽減を図るため、自治体と災害時における飲料の提供協力に関する協定、災害支援協定を締結している会社もあります。
本庁舎の自動販売機にも導入されておりますが、現在の区内の公共施設内での災害救援型自動販売機の取り入れ状況を教えてください。
本区の災害・防災対策の一つとして、避難所、防災拠点となる公共施設には積極的に取り入れるよう働きかけを行うべきと思いますが、区の御見解を教えてください。
次に、安心・安全なまちづくりについてお伺いします。
郷土天文館が本の森ちゅうおうへ移転することに伴い、跡スペースを活用して、子供と子育て家庭に対する総合的な相談・支援体制や、障害者・児に対するサービス提供体制の強化など、育ちのサポート機能等の充実を図るため、周辺の既存施設も含めた施設の再編整備を行うこととなりました。
この施設に隣接するあかつき公園は、公園遊具の御三家をはじめ、その発展系の遊具、さらに素朴な素材で楽しく遊べる工夫があり、区内の公園の中でもとても人気のある公園の一つです。あかつき公園について、この再編の機に、さらによりよい公園環境のため、インクルーシブ公園を整備するべきと思いますが、区の御見解を教えてください。
二○二○年三月に世田谷区の砧公園を皮切りに、豊島区のとしまキッズパーク、そして府中市の府中の森公園と続き、各自治体でインクルーシブ公園の広がりを見せています。インクルーシブ遊具には、背もたれつきで体を固定できるブランコ、バギーで利用できる腰の高さの砂場、力のない子供が指一本で音が出せるような様々な工夫された遊具があります。障害のない子も、それぞれ違う能力を持った子供たちが同じ遊具を共有して遊ぶことで、遊び場であり、成長し合える場となる公園が区内にも必要なのではないでしょうか。一緒に遊べる場所が少ないきょうだい児の悩みを経験している御家庭も少なくないはずです。
そこで、まずは障害児や病児、医療的ケア児などを対象に、障害者福祉課と連携し、ニーズ調査から始めていただきたいと思います。敷地内の段差をなくし、車椅子やベビーカーが移動しやすい工夫や、公園の説明表記を知的発達に遅れがある子でも分かりやすいシンプルな絵で表現するなど、できる工夫から始めてみてはいかがでしょうか。区内における今後のインクルーシブ公園の整備について、区の御見解を教えてください。
次に、妊娠・出産から子育て環境の充実についてお伺いします。
全妊婦との面接について、以前から何度か質問をさせていただいておりますが、とうきょうママパパ応援事業について質問をした際、全妊婦が保健師等と面接をするという東京都の条件の部分で難しいとの答弁がありました。具体的に、出張所等にも保健師等を常駐させなければならないこと、逆に、本庁舎と保健所だけにするのは区民サービスとして懸念されていることも理解しております。
新型コロナウイルス感染症の影響で、様々なところでICT化が一気に進んだことを踏まえ、保健師等との面接のオンライン化について、去年の福祉保健委員会の中で提案をさせていただきました。オンラインでの妊婦面接が東京都の条件に当てはまるかどうか、東京都の見解を確認しないと分かりませんとの答弁でしたが、その後、オンライン面接も東京都として認めると御連絡がありました。今年の四月より、妊娠届を提出された妊婦に対し、面接の希望の有無を伺って、実際に七割の方が面接を希望し、六割が実際に面接まで至ったと御報告がありました。初めての妊娠、そして、このコロナ禍ということで、少しでも妊婦の不安解消になっていたら、大変喜ばしいことです。
面接を希望したものの、体調面やスケジュールの関係で、直接対面での面接がやむを得ずできなかったケースもあったとお聞きしました。港区、渋谷区、品川区、目黒区、北区など、多くの自治体が妊婦のオンライン面接を取り入れております。このコロナ禍において、オンラインでの妊婦面接を早急に取り入れるべきと思いますが、区の御見解を教えてください。
以前、多胎児支援について質問をした際に、妊婦健診の受診票についてもお伺いさせていただきました。東京二十三区の中でも、受診票十四回分を超えて自費で受診した際の費用の一部補助を行っている足立区の例を挙げ、本区としても独自に補助券制度をつくっていただきたいと強く要望させていただきました。私が質問した昨年六月以降、台東区や目黒区も多胎妊婦に対する妊婦健康診査助成制度が新設されました。
本区としては、多胎であっても、リスクの高い方ももちろんいれば、リスクが必ずしも高いわけではない方もいらっしゃること、そして、多胎でなくてもリスクの高い妊婦がいるので、多胎に限らず、リスクの高い妊婦に関して、妊婦健診に頻繁に行く方については、必要があれば、他区のいろいろな状況も参考にしながら支援を検討していきたいと答弁をいただきました。私も、昨年、第二子を妊娠し、切迫流産・切迫早産の診断を受け、高リスク妊婦となり、定期的な妊婦健診以外で夜間に病院に駆け込んだこともありました。
ぜひ、本区の考え方である、多胎に限らず、リスクの高い妊婦として、必要な方が使える妊婦健康診査助成制度として前向きに検討していただきたいと思いますが、区の御見解はいかがでしょうか。
母と子の健康モバイルサイトでは、産前産後の家族が安心して過ごせるよう、お腹の赤ちゃんの成長の様子や産後の子育てアドバイス、予防接種スケジュールの自動案内、区内の予防接種実施医療機関、感染症等の流行情報、乳幼児の健康診査などのタイムリーな情報をお届けするサイトとして運用しています。母子手帳交付時に配付される母と子の保健バッグや、予防接種の接種券送付時の案内の中など、妊娠してから何度か母と子の健康モバイルサイトの案内パンフレットを受け取る機会があります。しかし、本当に活用できているのでしょうか。
母と子の健康モバイルサイトを開き、一番上に表示される中央区からのおしらせに関しては、二○一六年に一回、そして、その次は二○二○年八月で、今年は一度も更新されていません。他の自治体では、無料通信アプリのLINEを活用したり、独自のアプリを開発、既存のアプリと連携している自治体が多くあります。行政情報はホームページにも掲載されておりますが、情報量が多く、分かりやすい提供が必要と考えます。ぜひ、子育て世代への分かりやすい情報提供の強化・工夫をしていただきたいと思いますが、区の御見解を教えてください。
出産や子育てに関する不安の解消を図るために情報発信を行う、あのねママメールでは、現在、マタニティ、育児、パパ向けと三種類の配信を行っています。登録者数は、マタニティのほうが平成三十年で二千二百五十七人、それから、その翌年、平成三十一年で二千七百四十五人、令和二年で三千二百十人と、毎年約五百人ずつ増えています。生まれた後の子育てに関する情報の発信をする育児では、平成三十年が三千四百十八人、平成三十一年が四千五人、令和二年で四千五百三十七人の登録者数となっています。そして、パパメールでは、平成三十年が六百三十四人、そして、平成三十一年が七百人、令和二年が七百六十八人となっており、登録者数の数字だけを見ると年々増えております。しかし、マタニティの場合は妊娠確認から出産までの約九か月間、育児は三歳までの三年間とメールの配信の期間が設けられておりますが、その期間が過ぎた方の中で退会手続を行っていない方も、先ほどの数字の中に含まれております。以前も指摘をさせていただきましたが、本区では、このメールにおける実際の設定期間の対象である登録者数の把握ができておりません。まずは、設定期間の対象である登録者数の把握、そして、マタニティから育児へスムーズに移行していく仕組みづくりが必要だと思います。
そして、本区では、令和三年二月より、広報ツールの一つとして、無料通話アプリLINEの運用を開始いたしました。予防接種の案内も、子育て世代には大変助かる情報です。メールよりLINEのほうが身近なツールではないでしょうか。ぜひ、あのねママメールのLINEへの移行を検討していただきたいと思いますが、区の御見解を教えてください。
不妊治療を受ける人が増える一方、流産や死産を経験した女性が適切なケアを受けられずにいる現状を受け、厚生労働省が支援強化に乗り出しました。悲しみや喪失感を支えるグリーフケアを、既存の妊産婦支援事業を利用して、きめ細かく実施するよう自治体に通知をしました。専門職によるカウンセリングや、当事者同士が体験を分かち合う会の運営などを想定しており、自治体職員や医療従事者を対象に、妊産婦のメンタルヘルスケア研修も実施するとしています。通知では、流産や死産を経験した女性も母子保健法上の支援対象であることを明確化し、グリーフケアに利用できる既存の事業の例を挙げ、さらに支援に当たっての留意点も明示しました。
例えば、乳幼児と同じ場所でケア事業を行うと、子供を失った女性が精神的に負担を感じることから、適切な配慮をすること、また、子供を失った女性に対し、生まれたことを前提とした母子保健サービスの連絡が届いてしまったケースを例示し、自治体内で死産届の情報共有を図るよう求めています。墓地埋葬法では、妊娠四か月未満の胎児が亡くなった場合は遺体として扱われませんが、この通知では、社会通念上、丁重に扱うことが求められるとし、家族の心情に配慮するよう促しています。
母親は、子供を失った悲しみがほかの家族よりも長く続く傾向にあります。一方で、術後や産後の健診が終わると、医療機関の支援からは離れてしまい、保健師に亡くなったと伝えると、その後、連絡が途絶えたなど、行政の継続的な支援が手薄な事例も報告されています。本区の現状と課題、そして今後の方向性について教えてください。
これまでに保育施設における節分行事の豆まきに関して、実際の豆を使用する危険性について、何度かお話をさせていただいております。令和二年の節分行事では、区内の区立保育園、認定こども園の中で十六園で節分行事として実施しており、三歳から五歳児クラスで実際の大豆を使って豆まきをしていることを確認しております。さらに、数園が数粒を実際に食べる、提供しているという園がありました。
そこで、予防できる事故で大きな傷害を負ったり、命を失ったりする子を一人でも減らすために結成された子どもの事故予防地方議員連盟の中で、子どもの食の事故防止委員会を設置し、これまで積極的に取り組んでまいりました。乳幼児の豆類の誤嚥による窒息事故が発生していることから、特定非営利活動法人セーフキッズジャパンと共同で注意喚起表示の要望書を提出し、実際に注意喚起の表示が入った豆類を使用した商品のパッケージが増えてきました。そして、国からも東京都を通じて、節分の豆等の食品による子供の窒息事故の予防に向けた注意喚起についての事務連絡、併せて消費者庁のニュースリリースも一緒に通知いたしました。
本区では、区内の区立・私立保育園、また認定こども園、小規模園等、全園にすぐ通知をし、令和三年の節分行事では、半数ぐらいが今までと同じように大豆を投げている園はあったものの、実際に大豆を食べた園はゼロでした。ただ、豆を実際に食べなくとも、まくために渡された豆を保育者が見ていないときに食べてしまい、窒息をした事故が実際に発生しております。命に関わることですので、この観点からも、保育施設での節分行事による豆の使用の是非を改めて検討されるべきではないかと思いますが、区の御見解を教えてください。
食品に限らず、万が一、気道に異物を詰まらせたとき、背部叩打法や胸部突き上げ法などの応急処置を区の保育園、認定こども園の職員の方々が確実に実践できるように、日頃から訓練を充実させていただきたいと思います。さらに、三・四か月健診や三歳児健診の中で、実際に背部叩打法や胸部突き上げ法などの応急処置の対処法を指導していただきたいと思います。一歳未満と一歳以上では、やり方が変わってきます。言葉だけで聞いた話と、実際に見て教わった対処法では、いざというときに差が出てきます。ぜひ、今後の本区の乳幼児健診等の機会を捉えて、窒息・誤嚥時の対処法について指導していただきたいと思いますが、区の御見解を教えてください。
以上で第一回目の質問を終わります。
梶谷優香議員の御質問に順次お答えいたします。
初めに、災害時におけるホテルの活用についてであります。
本区では、新型コロナウイルス感染症が流行する中、より多くの避難場所の確保を図るため、国のリストに基づき、区内ホテル事業者と協議を行い、今後の予定も含め、三十施設との間で協定を締結することといたしました。協議段階においては、宿泊料金やキャンセル料などについて、各事業者により基準が異なることから、統一的な協定内容にするための調整に時間を要したところです。ホテルの有効活用に当たっては、災害発生時におけるライフラインの停止やホテルの空室状況などに大きく影響を受けることを想定した上で、要配慮者一人一人の状況に即して、適切かつ迅速に避難先を選定する必要があります。そのため、ホテルとの連絡体制の確立をはじめ、避難者の健康状態の把握や輸送体制の構築など、各課題に対応した運用マニュアルの作成を進めてまいります。
次に、災害ベンダー機についてであります。
本区では、本庁舎のほか、総合スポーツセンターや銀座ブロッサムなど、一部の区施設で十台程度設置されております。災害時における飲料水対策については、本区地域防災計画の被害想定に基づき、防災拠点においては、ペットボトルによる飲料水の備蓄に加えて、受水槽等を利用することで、避難者三日分を確保するとともに、その他区施設においては、東京都帰宅困難者対策条例に基づき、施設利用者一日分を備蓄しております。一方で、災害対応型自動販売機は、停電時でも飲料水が無償で供給されることから、備蓄を補完する効果があると受け止めております。区施設における自動販売機については、区の許可を受けた福祉団体等が設置しており、区が直接選定するものではありませんが、今後、新規設置や入替えの際には当該団体へ働きかけてまいります。
次に、インクルーシブ公園を整備することについてであります。
公園の改修については、整備から三十年程度が経過し、老朽化の進んだ公園を順次改修しており、あかつき公園は平成十八年に整備を行ったところであります。公園は、遊び場として、あらゆる子供たちにとって重要な場所であり、インクルーシブの考え方に配慮した公園の整備は大切だと認識しております。区では、これまでも法令を遵守した遊具の設置など、ユニバーサルデザインを取り入れた公園整備に努めてまいりました。都は、都立砧公園などでの先進的な整備や関係者へのヒアリングを踏まえ、令和三年四月に、「だれもが遊べる児童遊具広場」整備ガイドラインを公表し、インクルーシブ公園の基本的な考え方や事例が示されたところであります。区といたしましては、ガイドラインや先行事例の研究を継続するとともに、大規模な公園改修の機会を捉え、地域ニーズを取り入れながら、インクルーシブ公園の整備に向けた検討をしてまいります。
次に、妊婦を支える支援制度についてであります。
区では、本年六月から妊婦全数面接を開始しましたが、その中で、昨年度コロナ禍において新たに導入した子育てに関するオンライン相談のノウハウを活用し、オンラインによる面接を実施しているところであります。妊婦健康診査費用助成については、国の基準により十四回を限度として行っております。しかしながら、近年、本区においてもリスクの高い妊婦が増加傾向にあることから、他区の実施状況も参考にしながら、上乗せ回数や対象範囲の設定などについて検討してまいります。
次に、母と子の健康モバイルサイトについてであります。
母と子の健康モバイルサイトは、小児定期予防接種などのプッシュ型による通知や感染症情報の提供を主な機能として運用してまいりました。子育て世帯への情報提供につきましては、近年、様々な情報サイトやツールが開発されていることもあり、母子保健情報の提供においてデジタルコンテンツの在り方全体を考えながら、どのような形がよいかを検討してまいります。あのねママメールのLINEへの移行につきましても、母と子の健康モバイルサイトの検討と併せて、提供する情報の充実などを含め、研究してまいります。
次に、グリーフケアについてであります。
区では、妊娠中や乳児期のお子さんを亡くされた方に対して毎月開催しているママのこころの相談事業の中で、保健師や精神科医が御相談をお受けしております。さらに専門的な相談が必要な場合は、聖路加国際大学でのグリーフカウンセリングも御案内しております。人口規模が比較的小さい本区においては、同じ経験を語れる人が集まりにくいことから、本区も含めた広域的な対応を行っているNPO法人が主催する家族のつどいを必要に応じて御紹介しております。妊産婦のグリーフケアは繊細な問題で、ニーズが捉えにくい状況にあります。区としては、御相談があった際には一人一人に寄り添った対応をしてまいります。
次に、保育施設での節分行事の豆まきについてであります。
区では、日頃の保育活動を通じて、四季を感じることができる伝統的な行事に触れる機会を設けることは、子供たちの健やかな成長や心身の発達において重要と考えております。子供の豆類の誤嚥による窒息事故の危険性については認識しているところであり、区立保育園においては、国の通知に基づき、令和三年から豆を食することはやめております。今後は、節分の豆まきを行う際には、子供たちが誤って口に入れることがないよう、小袋に入れた豆を用意するなど実施内容を工夫し、安全面に十分配慮してまいります。
次に、窒息・誤嚥事故の対処法についてであります。
子供の月齢や年齢によって起こりやすい事故には特性があり、適切に対処することにより予防効果が高まることから、区では、妊娠期から月齢・年齢に応じた事故予防の普及啓発を実施しております。現行の乳幼児健診の中で窒息や誤嚥事故の対処法の実技指導を行うことは、時間や場所の問題で困難なことから、毎年行っている子どもの事故予防講習会の中で、子供の心肺蘇生や窒息・誤嚥時の対応の実技講習を実施しているところです。また、妊娠届け出時や訪問、健診の際には、資料を用いて個別指導も行っております。今後も引き続き、あらゆる機会を捉えて子供の事故予防の普及啓発に努めてまいります。
答弁は以上であります。
それぞれ御答弁いただき、ありがとうございました。
内閣府による新型コロナウイルス感染症対策としての災害時の避難所としてのホテル・旅館等の活用に向けた準備についての事務連絡の中では、ホテル・旅館等の避難所としての開設に向けた準備として、災害発生時において、ホテル・旅館等を避難所として開設する場合の運営体制について、あらかじめ決めておくこと、ホテル・旅館等へ優先的に避難する者、高齢者、基礎疾患を有する者、障害者、妊産婦等を検討し、優先順位の考え方を決めておくとともに、事前にリストを作成しておくこと、ホテル・旅館等へ優先的に避難する者としてリストに掲載されている者がどのホテル・旅館等に避難すべきか事前に検討しておくことなど留意事項を取りまとめ、平時の事前準備及び災害時の対応の参考として記載されております。災害時に混乱が起きぬよう、事前の準備をお願いいたします。
災害ベンダー機も様々な種類があり、地震などの災害発生時に通信ネットワーク技術を活用した遠隔操作によって、自動販売機に搭載された電光掲示板に災害情報を流すことができる種類もあります。設置場所としては、公共性の高さから、主に緊急時の避難場所に指定されている地域の学校や公共施設、病院などを中心に、帰宅困難者の避難施設等にも積極的に導入を進めていただきたいと思います。
従来の公園の在り方では、障害のない子とある子が交わり、一緒に肩を並べて遊ぶことは難しい状況であり、それが障害に対する理解を妨げているかもしれません。同じ場所で遊ぶことで、互いに違いがあることを理解することができ、子供は遊びを通して成長します。公園の環境を整えることが、誰も排除しない社会へ続く一歩となるかもしれません。品川区は、国内で初めて療育を取り入れた遊びができる環境、看護師や保育士、児童指導員等の専門スタッフが常駐し、育児相談ができるインクルーシブ広場を開設しました。障害児とその保護者が様々なコミュニティとつながる機会を持つことが難しいという現状を改善し、障害児やその家族、きょうだい、友人が遊びを楽しみながら多様な人と関わり、保護者が育児等の困り事を相談できるインクルーシブな遊びの場としています。現在整備されているインクルーシブ公園や遊びの場がそれぞれに違う特徴があるように、いろいろな事例が増えていく中で、それぞれの地域の人々のことが考えられたインクルーシブ公園が、今後、さらに全国各地に広がっていくことが予想されます。中央区らしいインクルーシブ公園ができることを期待し、要望いたします。
妊娠中の出産・子育て等に関する様々な不安や悩みを軽減し、安心して出産を迎えていただくため、保健師等の専門職員が妊婦の方全員に面接をすることは多くの自治体が取り入れており、このコロナ禍においては必要不可欠だと思います。不安や心配事の対応策を一緒に考え、必要な子育て情報やサービスをお伝えすることで、安心して出産を迎え、子育てができるようにサポートし、面接を希望しない場合でも、これからの出産や子育ての相談窓口として子ども家庭支援センターを知っていただくためにも、ぜひ今後もオンライン面接を取り入れて、全妊婦の面接を検討していただきたいと思います。他の自治体のように、妊婦面接をした際に出産支援祝品、タクシー利用券を贈呈する仕組みも検討してみてはいかがでしょうか。
妊婦健診の受診票は、基本的には余る方が大半ですが、四十週を超えたり、切迫早産で通院の回数が増えたりすると、補助券を使い切ってしまうケースが出てきます。補助券を使い切った後は自己負担となります。少しでも必要な方に届く支援として、前向きに検討していただきたいと思います。
あのねママメールをはじめ、母と子の健康モバイルサイトについては、今後の運営について検討しなければいけないことは明確だと思います。事業開始当初はメールが主流でしたが、現在、プライベートの中で、ふだんメールをメインで使われている方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。行政サービスも社会の流れに寄り添わなくてはいけません。使いやすく、分かりやすい情報提供の仕方について、いま一度御検討していただきたいと思います。
厚生労働省によると、妊娠満十二週以降で二十二週目未満の流産または二十二週目以降の死産を経験した女性は、二○一九年で約二万人に上るとされています。先ほど区長からも御答弁がありましたが、聖路加国際大学では、天使の保護者ルカの会グリーフ・カウンセリングとして、流産、死産、新生児期にあらゆる理由でお子様を亡くされたお母さん、お父さんをはじめとする御家族を対象に、カウンセリングを通し、精神的ケアを行っています。ぜひ、地域の中で今後もサポートできるよう提携し、取り組んでいただきたいと思います。
伝統行事である節分の豆まきの豆は、五歳児以下の子供たちには凶器に変わるものです。子供たちに危機管理能力を身につけてもらうということも非常に重要であることは認識しておりますが、実際に毎年事故が起きています。安全、そして何より命には代えられないと思います。節分行事では、実際の大豆をまくのをやめて、丸めた新聞紙などの代用品を使用する、袋に入った状態の豆をまくなど工夫をして、引き続き伝統行事の継承を続けていただきたいと思います。
毎年、約一千人の乳幼児が窒息や誤嚥により救急車で運ばれています。窒息は、放置すれば死に至る危険な事故です。一歳未満の乳児には胸部突き上げ法と背部叩打法、一歳以上の幼児には腹部突き上げ法と、年齢によってやり方に違いがあります。心肺蘇生法についても、講習を受けたことがある方も多いと思いますが、一歳未満の乳児の場合、中指と薬指の二本で胸骨圧迫を行うなど、あまり知られていない場合が多いと思います。ぜひ、いざというときに備え、乳幼児健診等の機会を捉えて、動画視聴などの工夫をし、講習の機会を増やしていただけるよう要望いたします。
今回私が質問、提案した内容について、少しでも区政に反映していただけるようお願い申し上げます。
以上で私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
(拍手)